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2010年11月20日土曜日

雑記 : 博士後期課程に進学しようかどうか悩んだとき

博士後期課程に進学しようか悩んでいるという人が多いみたいですね。
私の恩師曰く、「博士課程はハイリスク・ハイリターン」だそうです。

賭けに勝ってしまえば、好きな研究と理想的な職場が手に入るかもしれませんが、負けると正規雇用すら難しいというのが実情です。

アカデミックポストはコネが大事なので、コネのあるその専門分野の教授の元につくのが、大事だと思います。
それでも、アカデミックポスト(常勤)につけるかどうかは確率15%くらいだと考えておいたほうがいいと思います。

学生をしているとあまり考えないかもしれませんが、大学の教官になるにしろ、企業で働くにしても、その業界のニーズというものがあり、ニーズに応えられる人材が就職に有利です。

たとえば、「二足歩行ロボットを作ってみたい!」とか思っても、二足歩行ロボットなんて作っているところなんて、大学・企業含めてほとんどありません。

ホンダのアシモなどテレビなどで頻繁に出てきますが、そういったものはPRが目的なので、開発事態は少数先鋭で行っていますし、はっきり言って、人材募集しているかどうかも怪しいです。

個人的には、博士課程に進学するにしても、きちんとニーズのある専門分野を見極めてから、大学院や研究室を選ぶほうがいいと思います。
ニーズが無い専門分野にどんなに努力しても就職があるかどうかはわかりませんし、第一、就職できたとしても、専門性を発揮できない可能性が非常に高いです。

実は私自身がそういったケースです。

私はロボットアームの制御が専門なのですが、今では全く違うことをしています。
幸い、安定した会社に勤務しているので、生活は保障されていますが、会社から観れば「使えない博士」と考えられていてもおかしくはないと思います。

ちなみに私は産業用ロボット関係の業務担当として採用されたのですが、世界不況の影響で、担当業務がなくなり、電気設計をしたり、IT関係をしたりと全く専門と違うことをしなければならない状況になりました。

私のケースのように仕事というものは常に流動的なものなので、一時は専門性に近い仕事に就くことができても、その仕事が定年まで続くとは限りません。

専門性にこだわるのはできるだけ控えたほうがいいと思います。
雇用というものは常に変化します。
変化に対応できる人材こそが大事であり、変化に対応できない人材は淘汰されます。

これは博士号を取ろうと取るまいと同じことです。

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