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2010年10月25日月曜日

「修士」について考えてみよう! パート1

修士というのは大学院の修士課程か博士前期課程を修了すると授与される学位です。
修士号が取れるコースのことを「修士課程」と呼ぶか、「博士前期課程」と呼ぶかは、大学院の位置づけによるそうです。
一般的に名前のとおり、「博士前期課程」とされているコースでは、「博士号を取得することを前提」とした教育が行われていると考えればよいかと思います。
一方、「修士課程」とされているコースでは「修士号を取得することを目的」とする教育が行われていると考えてもよいかと思います。
どちらにも優劣はありませんが、国立大学などでは「博士前期課程」、「博士後期課程」とされている場合が多いですね

さて、「修士号」と聞くとよいイメージを持たれる方と悪いイメージを持たれる方といるかと思います。
一般に人文科学系の大学では、大学院の進学率が低いですよね。
人文科学系の方になると「学士」取得後、すぐに働いた方がキャリアアップにはよいと聞いています。
私の姉は経済学部出身ですが、経済学部の大学院に進学した人のことを「就職できなかったから、大学院に進学した人」と言っています。
または、公務員浪人的な目的で進学する人もいるようですね。
また、私の大学院の恩師の妹さんが心理学で博士号を取得しようと大学院に進学したのですが、一般的に人文科学系の大学院では修士号以上の学位を取得することが非常に困難らしく、大学院を中退したそうです。
聞いた話では大阪大学に在籍していたそうですが、大学院に長く在籍していたということもあり、就職先が見つからなかったと聞いています。

私の大学院時代の同期に俗に言う「学者一家」の人がいるのですが、その人のお姉さんが京都大学で法学の博士号を取得したそうですが、働き口がアカデミック、民間ともになく、無給のポスドクをしていたという話も聞いたことがあります。
どちらも、今は、どうされているかは知りませんが、人文科学系の大学院はかなりシビアなところのようです

一方、理工系の大学院はどうか?というと、「修士までならば、民間や公務員就職にかなり有利に働く」ということは皆さんご存知ですよね?
最近は理工系はかなり多くの人が修士号を取得されますし、技術系の職種でもある程度の規模の会社は修士号取得者を歓迎するようです。
私が今、勤めている会社でも、昨年までは学士卒が多かったのですが、今年の新入社員は技術系は全員、修士卒でした。

最近はどこの大学でも修士号が取得できるので、純粋に向学心から進学される方から就職に有利になるからという理由だけで進学される方や就職するのを先延ばしにするために進学される方からさまざまな人が理工系の大学院で学んでいます。

俗に言う「ゆとり教育」の影響で大学院に進学する学生の学力も相当低下しているそうですが、「修士までならば、教官の言うとおりに研究を進めてさえいれば修了」できます。

東京大学や京都大学などの旧帝大クラスの大学院になると必死になって研究に取り組まないと修士号を取得できない場合もあるそうですが、結構、所属する研究科の方針や研究室の方針などによってまちまちです
チャレンジして有名大学を受験してみようと思う方は一度、希望する研究室の教官とコンタクトを取って、じっくりと自分のやりたい研究テーマや学生生活について聞いてみたほうがいいかと思います
場合によっては、入ってからアルバイト禁止とか言われる研究室も結構あります。
その代わり、先生の授業のアシストをしたり、実験補助をすることにより、謝金がもらえる研究室もあり、そういう風に学生を経済的にサポートしている研究室も多いです

また、奨学金も借り易くなっているので、ある程度、経済的に自立した生活を送ることもできるかもしれません。

私は工学系の出身ですが、工学系ならば、学会発表を1件以上こなしていれば大抵の大学は卒業をさせてくれます

「学会発表」と言っても実はいろいろな形態があります。
数十人の発表者しか集まらない「研究会」または「研究発表会」などは「学会発表」には含まれません
学会の主催、共催、学会の部門が開催する発表会などのことを「学会発表」と言います
また、英語で論文を提出し、査読が入り、英語で口頭発表するような「国際学会」といわれるようなものもありますが、「英語での発表ならばどこでもいいというわけではありません」。
国際学会には、論文の採択率の高いものから低いものまであります
高いもので9割前後、低いもので2割前後が普通ではないでしょうか?
一般に採択率の低い学会で発表した方が評価は高くなりますし、投稿した論文を多くの人に読んでもらうチャンスが広がります
ただ、英語で発表がしてみたい!というだけならば、そういった学会もありますよ!
ただ、先生がそのレベルの学会発表を許可してくれるかどうかは分かりませんが。。。

自分の居所の近くで学会が開催されるとは限りませんよね?
場合によっては飛行機に乗らないと行けないような場所で開催されることもあります。
多くの研究室では、これを「出張」として扱い、出張者に旅費を支給します
ほとんどの場合は立替払いなので、一度、自分で支払う必要があります
そのあとは、大学の規定にしたがって、距離や宿のランク、移動経路などの計算を行って、旅費の支払いが行われます。


少し、長くなって来たので疲れてきました。

ここで一度、区切ります。
続きが気になる方は「パート2」をご覧ください。

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