一息ついたので、続きを書きます。
話は変わりますが、MBA以外の「修士号」は名刺には書けません。
私も修士取得後、会社に勤めて、あんなにがんばって修士号を取ったのになぜ名刺に書けないのだろう?と疑問に感じたことがあります。
なぜならば、そもそも、現在の大学や大学院という学校の制度はヨーロッパやアメリカから輸入されたものなのです。
欧米では修士(Master)という学位は博士(Doctor)を取得できなかった者に対して与えられる学位と位置付けられています。
つまり、大学院というところは、「博士号を取得するのが第一の目的」であって、「修士を取得して、スキルアップしよう!」というものではないのです。
古い考えの大学の先生などは今でもこういった考え方を持っている方が多いです。
これは、大学院の本来の意義は博士号を取るべきであるのかもしれませんが、経済的な変化や雇用情勢などにより博士まで進まれる方はやっぱり少ないですね。
このことについては今後、執筆予定の「「博士」について考えてみよう!」でも取り上げてみたいと思っています。
昔の人の意識では日本人でも修士を取って、博士を取らないのはなぜか?と聞かれたりすることもあるくらいです。
でもまあ、日本では「博士」より「修士」の方が歓迎されていますよね(笑)?
日本は「普通」であることが、良いとされている古い風潮が残っています。
外国では良い意味で「普通とは違うものを持っている」ということが重視される場合もありますが、日本の雇用市場では、技術系では「修士」が「普通」のようです。
さて、そろそろ「修士」という学位の意義について考えてみましょう!
ざっくばらんにいうと「ある程度、高度な学問を修め、ある程度、高度な研究活動を行ったことがある者」とでも定義すればいいのでしょうか?
私はそういう風に思っています。
先に取り上げた大学院の意義と照らし合わせるとやっぱり中途半端感は拭いきれません。。。
こういったことからも分かるように、修士で就職された方でも、学術的に優秀な方になればなるほど、やっぱり、学術研究や博士号への未練はあるようですね。
私の知り合いにも結構います。
雇用情勢が「修士」中心なので、修士までしか取得されない方が多いですが、まあ、サラリーマンにとっては、現実的には博士号は必要ないと思います。
これまで書いてきたのは国立大学のような昔からある伝統や考え方を守っている大学の話です。
そうです! 皆さんもご存知のように現在の大学院は職業訓練や技術向上といった、単に学位を取得するにとどまらないような大学院も増えているのです。
ここではあえて、専門職学位については書きませんが、また、機会があれば執筆してみたいと思います。
特に私立大学などになると学生の就職先、就職率が大学の評価の一つのパラメータになるので、企業受けするような実用的な技術を教えている大学院も増えています。
「学術的に高度な研究を成し遂げて、名実ともに修士」となるか、「学術的でなくとも実用的な技術を持った修士」となるかは貴方の選択次第です。
これまでに技術系では「修士」は有効であると書いてきましたが、実は例外があります。
中小企業や大企業でも高度な専門技術を必要としない部署では「修士」の肩書きははっきり言って邪魔です。
私は「修士」修了後、某メーカの品質保証部に勤務したのですが、高卒の先輩や上司などに本当に嫌がられました。
採用側の意図としては、大学院で専門技術を習得してきた「修士」が欲しいのですが、現場レベルになると、学歴より、地道に努力して2年間多く仕事をしてきたタイプの方が好まれます。
大学院に進学するかどうかは貴方次第。。。
またまた、話が長くなってしまったので、続きは「「修士」について考えてみよう! パート3」に書きます。
それでは、また、会いましょう!
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